それはそもそも日本の学生に魅力がないのだ。日本人は大学入試まではかなり勉強するし、実際18歳時点での日本人は諸外国と比べても相当に知的能力が高いと思われる。しかしその後は、ほとんどの日本人は全く知的訓練を受けることなく大学で無為に何年も過ごすことになる。とりわけ文系学部の大学教育は目を覆いたくなるほどひどい状況だ。筆者も日本のいわゆる一流大学の学生を面接することがよくあるのだが、たとえば経済学部の学生に基本的な経済に関する質問をしてみてもほとんどの学生が満足に答えることができない。
多くの学生は楽勝科目を選択して卒業単位を稼ぎ、必修科目についても要領よく過去問のコピーなどを集め、試験に出そうなところを一夜漬けで暗記して本質的な部分を理解することなく単位を取得しているのだろう。ほとんどの大学生にとって大学の授業や試験は無駄なものであり、卒業証書を貰うための必要悪でしかない。無駄なものなのだから最小の努力でクリアしようとするのが合理的な行動なのである。